秀衡が首途に矢を射た古杉
どんな伝承か
名取郡愛島村笠島にあった矢立杉は、藤原秀衡が上洛のためこの地を通ったとき、路傍の古杉を射てその首途を祝したものと伝える。明暦のころまでその古杉があり、周囲は一丈二尺もあった。後に村人が船材にするため伐ると、たくさんの血が出た。それで船を造って浮かべると、その船は怪しい声を発し、幾ほどもなく壊れた。このとき初めて村人は驚いたという。栗原郡有賀村白旗の御賀八幡宮にも、源頼義父子が出陣の際に勧請したというこの社の内に弓立・矢立の老杉二株があり、今は矢立の松のみが残ると『栗原郡誌』は伝える。
原典より
笠島、藤原秀衡上洛のためこの地を通ったとき、路傍の古杉を射てその首途を祝した。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。