かんじきの礼に生まれた嬉し山
どんな伝承か
見附の地に伝わる漆山の由来である。六月だというのに大雪が降り、通りかかった長岡の兵たちが難渋した。それを見た村人たちが急ぎかんじきを作って差し出したので、兵は礼として村を百足村と名づけたという。村を出て山に登ったところ雪も晴れ渡り、皆が「やれ嬉しや」と口にしたことから、その山を嬉し山と呼んだ。これが漆山だと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年))
『日本伝説名彙』は、柳田國男の指導のもとに日本放送協会が昭和二十四年に編んだ伝説の名彙である。全国の伝説を、その拠り所となる木・石・岩・橋・清水・淵・塚・坂・屋敷・地蔵などの地物の名ごとに集め、伝わる県郡村名を付して、郡誌・市町村誌や伝説集、民間伝承誌などの出典を括弧で示す。冒頭に柳田の「傳説のこと」を置き、木・石岩・水・塚・坂峠・祠堂の部に分けて、巻末に資料の解説と種類別索引を付す。