焼場へ続く坂の墓地にひしめく蛇
どんな伝承か
今は市になっているが、まだ町といわれていた頃の見附には、町はずれに焼場があった。長い長い坂を登りつめると焼場で、その坂の両側にはずらりと墓が並んでいた。墓の間には柿の木や栗の木があって大きな実をつけたが、焼場の煙がしみて臭いといって誰も取らなかった。その実を食べに来るのか、蛇が沢山いた。直径八センチほどもある蛇が木の枝に巻きついていたり、墓石の上から逆さにぶら下がっていたりするのをよく見かけた。傾いた墓のカラト(唐戸)の中が蛇の巣になっているのか、のぞいてみたら、大小の蛇がうじゃうじゃ絡まり合っているのを見たことがあるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)