西行が名を尋ねた案の橋
どんな伝承か
宮城郡塩竈の案橋は、塩竈神社の西南十一町のところにある。山路に一つの橋が架してあり、橋の側には楓の並木がある。西行がここを過ぎて橋の名を尋ね、「あやめしらぬ案の橋をばそことだにいつはをりてか渡り初むらん」と詠んだという。一説には「露ふかき笹の通ひ路ふすまじこほろぎの君にそひねのまくら案ぜよ」とも見えている。福島県信夫郡の案橋は、妖をなす大杉を伐って架けたもので、夜ごと橋の上でささやく声がしたと伝えられる。
原典より
鹽竈神社の西南十一町の處にある。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。