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カドミウム汚染を知らせた九頭竜川の河童

所在地福井県大野市
年代現代
登場採話者
出典現代民話考 1 河童・天狗・神かくし

どんな伝承か

福井県大野郡和泉村と河童の縁は深く、河童が教えてくれたという傷薬を作る家もあり、門口に下がった木のナワカケを指して、ここに河童が魚を吊しておいてくれたと語る家も一軒二軒ではないという。ある夜、村の人たちは河童が「川の水をかえてくれ、水がおとろしい」と悲しい声で訴えるのを聞いた。十人以上が聞いたが、九頭竜川は青く澄んで変わりがない。うるさがられた河童たちは、ある夜、激しい雨の中を山へ立ち去った。二年後、村長が県に呼び出され、川がカドミウムに汚染されていたと知らされる。村人が山へ登って礼を言うと、霧の奥から「百年したらもどっていくさかい、それまで川をきれいにしておいてくれえ」と答える声がした。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。

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