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小豆粥で鼻を焼いて笛が吹けない猫

所在地埼玉県児玉郡
年代明治一〇年
登場—
出典現代民話考 10 狼・山犬、猫

どんな伝承か

埼玉県児玉郡の生野の中廓に住む徳おじいが子どものころ、明治十年代の話。家では三毛猫を十三年も飼っていた。庚申の晩、母親が小豆粥を煮ると猫が欲しがるので、神様より先に器に盛ってやると、猫は吹き冷ましながら平らげて出ていった。町から帰る父親が山道にさしかかると祭り囃子が聞こえ、のぞくと大勢の猫が歌い踊っている。輪を離れて二本足で立つわが家の猫に、別の猫がなぜ今夜は笛を吹かないのかと尋ねると、熱い粥で鼻を火傷して吹けないと答えた。父親は飛んで帰り、今夜は小豆粥かと問いただした。戻ってきた猫は名を呼ばれると一声鳴いて出ていき、それきり帰らなかった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 10 狼・山犬、猫』は、松谷みよ子が日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きで全国から集めた話を編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、狼への畏れと信仰、送り狼や千匹狼、化け猫や猫の踊り、戦中の猫の供出、水洗トイレを使う猫までを収める。序文と各章の前文に続いて「狼・山犬」「猫」の二章を主題別の節に分け、各話例の後に類話の採集地・話者・出典を「分布」として並べる。

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庚申小豆粥猫の踊り

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