クラス写真の石垣に写った女の顔
どんな伝承か
中学一年の稲田明子さんから聞いた話。小学六年のとき、鹿児島の知覧の武家屋敷へ行き、担任がクラス写真を写した。三六人のクラス全員が並んだ後ろには石垣が写っており、その石垣の上に女性の顔が写っていた。知覧は特攻隊の基地であったから、兵士の恋人か母親の霊が顔となって写ったのではあるまいか、と語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))
『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。