貨物列車で竹田へ行った初の汽車旅
どんな伝承か
明治三三年、福知山線が開通した。おばあちゃんは、初めて先生に汽車に乗せてもらったのがこの年だったという。わらじやぞうりで学校に集まり、福知山まで一二キロの道を歩き、そこから貨物の汽車に乗せてもらって竹田まで行った。汽車がゴウゴウと音を立てて走るのが嬉しく、みんなきょろきょろしながら乗っていたそうだ。竹田で弁当を食べ、帰りは音無瀬橋から川舟に乗って帰ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考(立風書房)第十二巻・1996年(平成8年))
『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』は、松谷みよ子が一九九六年にまとめた現代民話の資料集で、同シリーズの第十二巻にあたる。雑誌での呼びかけやアンケート、聞き書きで寄せられた話と新聞・雑誌の記事を、心霊写真をめぐる怪異と、明治以降の電信・汽車・電気燈などの新しい文物や流行病に戸惑う人々の話に分けて収める。話例ごとに本文を掲げて各地の類話を分布として並べ、話者や回答者の名と出典を添える。