箕輪城の姫と腰元ガニ
どんな伝承か
箕輪城が落城するとき、城の姫は十八歳だった。姫は、春風に梅も桜も散り果てて、名残の尽きない箕輪の山里よ、と辞世の歌を詠み、山伝いに榛名山へ落ち延びた。そして榛名湖に身を投げると、付き従っていた腰元たちも一緒に身を投げた。腰元たちは蟹になって、今も湖の水をきれいにしているといい、この辺りではその蟹を腰元ガニと呼んでいる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県史 資料編 27(群馬県史)
『群馬県史 資料編 27』は、群馬県の県史の資料編の一冊で、収めるのはその「第三章 伝説」である。伝説の定義と分類、『神道集』や近世の地誌から明治以降の郡村誌・伝説集に至る県内の調査の歩みを述べ、赤城と日光の神戦、赤堀道元の娘と木部姫の入水、文福茶釜、羊太夫、弘法伝説などを群馬の伝説の特色として論じる。続いて代表例を自然的・社会的・信仰的伝説の三つに分け、各地の口承と古記録を伝承地を添えて並べる。