赤い涙を流して泣いた教室の窓辺の木
どんな伝承か
回答者が東京に居た頃、今から四、五年前のこと。毎年帰沖して民話や民俗を採集していた折、甥や姪が、学校で評判の不思議な話があると教えてくれた。何年生かの教室の窓の側の木が、赤い血を流して泣いているとみなが言うので、先生と一緒に見に行ったのだという。子供たちは、それは本当だった、先生も「本当だね、赤い血を流して伐らないでくれーって泣いているね」と言った、木の涙は血の色をしていたと口々に語った。やがてこの木を伐ることになっているとか、誰かが傷を付けたのだとも言っていたという。迷信だと叱る先生もいたが、その先生は信じてくれたと子供たちは話した。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)