釜に蛇を入れて炊いた女中の飯
どんな伝承か
なんでも、ある家の女中さんがとてもご飯を上手に炊いたのだという。どうしてあのねえやが炊くとあんなに上手に炊けるのかしらと言って、奥さんがそっと釜を開けてみたら、蛇を入れて炊いていた。ご飯を炊くときにその蛇を入れており、そのだしでおいしく炊けていたのではないかという。これも語り手が母から聞いていた話なので、それより前のことなのだろうと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。