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盗まれて重くなった中井八幡の阿弥陀

所在地岩手県気仙郡住田町世田米大股(中井八幡宮)
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典住田町史 第6巻 (民俗編)

どんな伝承か

昔、世田米大股の中井八幡宮に一人の旅人が泊まり、祭壇に安置された高さ三八センチほどの古い阿弥陀像に目をつけた。高く売れると踏んだ旅人は、夜明けに像を袋に入れて九十九曲の峠を越え、江刺の伊手村の近くまで逃げた。ひと休みして背負い直そうとすると、袋は岩のように重く動かない。通りかかった老人に背負わせてもらうと、さらに重くなって旅人は尻もちをつき、立てなくなった。罰が当たったと悟った旅人は盗みを白状した。袋を開けると朝日に輝く阿弥陀像が現れ、自分の家のものかもしれないと言ったその老人は中井家の主人だった。像は元の宮に戻され、悔いた旅人は堂守として生涯この宮に仕えたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

住田町史 第6巻 (民俗編)(住田町史)

『住田町史 第6巻(民俗編)』は、岩手県気仙郡住田町の町史の民俗編から、伝説の節を抜き出したものである。地名・石や岩や水・長者や旧家・社寺や祠堂の四つに分けて、山姥のような老婆と和尚の大股・小股、石にされた姥、河童の頼んだ手紙、櫃割長者の大蛇、座敷わらしなどの言い伝えを収める。世田米・上有住・下有住の集落や山に結びついた話が中心である。

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