大蛇と戦い目を傷めた諏訪さま
どんな伝承か
昔、高社山にすむ大蛇が赤岩の村に土砂を押し流し、田畑を荒らし家を壊して村人を苦しめていた。困った村人は産土神の諏訪さまに大蛇の退治を願い、押し寄せる大蛇を待ち構えて、ようやく討ち取った。だが激しい戦いのなかで諏訪さまも目を傷めてしまった。平穏を取り戻した村人は、諏訪さまが大蛇と戦った場所に社を建ててまつった。それ以来、氏子には左右の目の大きさが違う子が生まれるといわれ、大蛇の死骸を埋めた所は蛇河原と呼ばれるようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第4巻 3 (北信地方 ことばと伝承)(長野県史)
『長野県史 民俗編 第4巻(三)北信地方 ことばと伝承』は、長野県史の民俗編のうち北信地方の伝説の章を抜き出したものである。植物・石・水・塚・坂と峠・山・沢と道・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・社寺・地名・禁忌の順に、条ごとに採集地を添えて短い伝えを並べる。戸隠の鬼女紅葉、黒姫と大沼池の大蛇、久米路橋の人柱、秋山郷の平家伝説など、善光寺平から奥信濃にかけての土地に結びついた話が多い。