金を埋めて去った金の長者
どんな伝承か
昔、長者原に「娘の長者」と「金の長者」という二人の長者が暮らしていた。娘の長者には見目麗しい娘がおり、金の長者は使い切れないほどの金を持っていた。二人とも村人が訪ねてくるのを楽しみにしていたが、村人は美しい娘のいる家にばかり集まり、金の長者のもとには誰も寄りつかなくなった。これを悲しんだ金の長者は、財産の金を残らず家の周りに埋め、行方知れずとなった。あれほど賑わった娘の長者の家も、その後は衰えていったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
望月町誌 第2巻 (民俗編)(望月町誌)
『望月町誌 第2巻(民俗編)』の伝説の節を抜き出したものである。旧望月町(いまの佐久市)の集落ごとに、植物・石・清水と池・岩穴と塚・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・稲荷・動物・巨人・化け物・禁忌・カッパ・地名の伝えを並べる。望月の駒と生駒姫、梅円坊の化け物退治、彦狭島王の王塚、長者原の長者、ゴマを作らない村々の言い伝えなどが見える。