神様と拝まれた女の妊娠妄想
どんな伝承か
川代の信者のひとりの妻おかんは、産後の患いから勧められて天理教の信者になった。あるとき御神楽踊を踊っていると急に様子が変わり、勿体らしい態度で人の過去を次々に言い当てるようになった。信者たちはおかんが神様になったと言って拝み、亭主さえ毎朝毎晩その前で手を合わせた。やがておかんは妊娠したと言い出し、月日が経つにつれて下腹が膨れていった。後になって、それは妊娠妄想で、人のいない隙に着物の下へ物を押し込んで膨らませていたのだと分かったが、当時は誰ひとり疑わなかった。臨月が近づくと村の女が五六人集まって産婆の役をつとめた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
變態心理と犯罪(中村古峽・大正10年代~昭和初期(推定1920年代))
二重人格の諸事例(變態心理と犯罪)/アンセル・ボーン/フェリダの交替人格/変態心理と犯罪/催眠と記憶障害/憑依とされた病理の科学的説明