赤痢が覚まさせた村の信仰
どんな伝承か
川代は戸数わずか十五六戸の小村で、孫太郎の一家を除くほとんどが天理教の信者になっていた。ところがその年の夏、非信者である孫太郎の家に赤痢患者が四人も出て避病院へ隔離された。孫太郎の妻は、これは天理教の神罰であり、自分の一家だけを信者にしなかった巡査の罪だと駐在所へ苦情を持ち込み、村人も同じことを言い触らした。まもなく二三軒離れた信者の家からも赤痢患者が出て、こちらは避病院で死亡した。一方、孫太郎の一家は四人とも全快して帰ってきた。それを見た信者たちは、神様もあまり当てにはならないと言い合い、次第に目が覚めていったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
變態心理と犯罪(中村古峽・大正10年代~昭和初期(推定1920年代))
二重人格の諸事例(變態心理と犯罪)/アンセル・ボーン/フェリダの交替人格/変態心理と犯罪/催眠と記憶障害/憑依とされた病理の科学的説明