空の鍋に米を入れた息子の嘘
どんな伝承か
天理教の信者たちは、財産などなくなっても構わない、鍋を炉に掛けておけば神様が自然にその中へ米を入れてくださると信じていた。ある村に、息子が大の天理教信者で親父が大の反対派という家があった。息子は例によって、財産などいらない、鍋さえ炉に掛けておけば神様が米を入れてくださると頑張った。とうとう親子の意地比べになり、息子は空の鍋を炉に掛けた。親父がそっと物陰から様子をうかがうと、息子は周囲に人のいないのを見すまし、自分の袂から米を掴み出して鍋に入れていたという。信者たちは財産を蕩尽した挙句、茶っぱに糠や粃を入れて食べていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
變態心理と犯罪(中村古峽・大正10年代~昭和初期(推定1920年代))
二重人格の諸事例(變態心理と犯罪)/アンセル・ボーン/フェリダの交替人格/変態心理と犯罪/催眠と記憶障害/憑依とされた病理の科学的説明