足が軽くなる高良山の馬蹄石
どんな伝承か
筑後三井郡御井町の高良神社の参道わきに、馬蹄石と呼ばれる岩がある。各地によくある、馬の足跡といわれるくぼみをもつ岩で、昔は参道がこの岩の上を通っていたため、神馬が通った跡だといわれている。参拝の途中、このくぼみに一度足を入れると、十八町もある急な参道でも、驚くほど足取りが軽くなると言い伝えられている。
原典より
諸國によくある馬の足痕こ稱する凹みをもつた岩石で昔參道がこの岩石の上を通つて居た時分に神馬の通つた痕跡であるこ称せられ…—— 炉辺叢書 筑紫野民譚集(及川儀右衛門・1923年(大正12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
炉辺叢書 筑紫野民譚集(及川儀右衛門・1923年(大正12年))
『炉辺叢書 筑紫野民譚集』は、及川儀右衛門が筑紫野で暮らした二年ほどの間に、土地の故老や下宿の老婆から聞いた話、教え子が書き送ってきた物語を文献とも照らしてまとめた民譚集である。筑後を中心に筑前・肥前・肥後・豊前・豊後の河童、怪火、長者の話、神事と歌舞、山と水の伝奇、狐狸や幽霊の怪異を六篇に分けて収め、多くの話に古記録を引いた〔註〕を添える。序の日付は大正十二年六月である。