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縁切り榎の神官が語る由来

所在地東京都板橋区(縁切り榎)
登場岡野周吉、松村きよ、渾沌居士、榎神社の神官・語り手、神官の妻、聞き手・筆者
出典名家談叢

どんな伝承か

板橋を訪れた渾沌居士は、注連縄を張り絵馬を掛けた枯れ榎を見かけ、車夫から名高い縁切り榎だと聞いた。奥の家を訪ねると入口に第六天神社の標札があり、榎神社の神官岡野周吉が由来を語った。この地は大昔は入海で、日本武尊が橘姫と別れて上陸し、吾妻恋しいと嘆いた折に榎が生えたので縁切り榎と呼ぶという。のちに弘法大師が第六天を祀り、弥勒菩薩も富士へ登る前にここで妻子と別れたと伝わる。榎は鮫の皮で削って粉にし、縁を切りたい両人か片方に飲ませる。井戸水に入れてもよい。和宮の下向のときはこの前を避けて新しい道が付けられ、婚礼の行列も通らない。長崎や函館からも人が訪れ、一日に二、三十人が榎をもらいに来るという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

名家談叢

『名家談叢』は、渾沌居士の聞き書き「縁切り榎の話」を載せる書である。府下板橋の中山道筋に立つ縁切り榎を訪ね、榎を削って粉にして授ける家の主に、榎神社の因縁、和宮の通行の折に道を避けた話、願いに来る人の様子、伝わる歌、霊験の例を尋ねる。前書きのあとは問いと答えを交互に並べ、霊験の例は同じ型として省いたと断り、話し手が岡野周吉と名を明かして結ぶ。

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縁切り榎日本武尊弘法大師願掛け

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