死ねば霊魂も消えるという説
どんな伝承か
人は死ねば魂まで消えてしまうのか。著者は消滅派の代表として、『生命はこうして誕生した』のオパーリン博士一派の研究を紹介する。四十億年ほど前、原始の地球の水中で有機分子が結合と消滅を繰り返し、生命現象に近い粒子マリグラヌルが生じたという。三菱化成の生命科学研究所では、当時の海水に似た液にアミノ酸を加えて百度に熱し、一月ほど置くと生命のもとになる物質が顕微鏡で見えてくる。東京農大の育種学研究室では植物を組織培養し、ホルモンで細胞を分化させて葉や根を作らせている。人の体もこうした細胞の集まりで、死とは全細胞の機能が止まることだから、生物学的には霊魂も存在しないことになる、というのがこの立場である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けと幽霊(大高興・1978年(昭和53年))
『お化けと幽霊』は、大高興が昭和五十三年に青森市の北の街社から出した、お化けと幽霊と心霊現象の解説書である。仮死からの蘇生の話や霊魂論に始まり、青森県内で撮られた心霊写真の実例、こっくりさんなどの霊界通信法、天狗・寝太り・鎌鼬などに出会った話、幽霊の存在説と否定説・分類・人相学、人魂までを扱う。問答の形でお化けを語る節や観察と記録の手引きを交え、巻末に五十音順の心霊用語集を付す。