雨の交差点に立つ金歯の白い女
どんな伝承か
昭和十四年の夏の深夜、大阪での仕事を終えて尼ヶ崎の自宅へ帰る途中、小雨の降る道の交差点に差しかかると、前方に髪をふり乱し白い着物を着た三十五歳から四十歳ほどの女が立っていた。思わず声をあげてしまったといい、ギラギラと光る金歯の不気味さは一生忘れられないという、タレント・川奈ミキの体験談。
原典より
小雨が降っていた道を、ちょうど交差点にさしかかったとき、前方に髪をふり乱し、白いキモノを着た三十五歳から四十歳ぐらいにみえる女の人が立っているんです。—— お化けについてのマジメな話(平野威馬雄・1974年(昭和49年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けについてのマジメな話(平野威馬雄・1974年(昭和49年))
『お化けについてのマジメな話』は、平野威馬雄が昭和四十九年に著した幽霊とお化けをめぐる随筆である。自ら主宰する「お化けを守る会」に寄せられた体験談や、大阪の毎日放送のラジオ番組で聴取者が電話で語った話を軸に、前世や霊媒・降霊実験など海外の心霊研究、井上円了の妖怪論、古い記録に見える犬神などの憑きものを取りあげる。体験談から死後の世界、お化けを呼ぶ方法、昔のお化けへと進む八章立てで、巻末にあとがきを置く。