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三十年らいの乱気でさまよう老人

所在地福島県郡山市西田町根木屋
年代享保元年(1716)
登場60歳位の老人久作、太兵衛、久作と二人暮らしをしていた同居人
出典疫病と狐憑き-近世庶民の医療事情

どんな伝承か

享保元年、守山領根木屋村の久作という六十歳ばかりの老人が、他村をさまよい歩いているのが見つかった。久作は三十年来の乱気者と記されており、三十歳のころに病んで以来、そのまま自宅に置かれていたものらしい。同居していた太兵衛が留守にしていたあいだの出来事だった。久作は指籠に入れられ、村送りで帰された。当時、手におえなくなった乱心の者は木造の座敷牢である指籠に収容されたが、こうして村役人の手をわずらわせた例だけが帳面に記された。在宅のまま放置されていた者は、ほかにも相当いたと推される。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

疫病と狐憑き-近世庶民の医療事情(昼田源四郎・昭和中期(推定))

本書は江戸時代の陸奥奥州守山藩領における『御用留帳』を史料とした、近世農村の医療事情と心霊現象の研究である。狐憑きや物付きなどの精神疾患が、祈禱や指籠入れ(座敷牢)によって治療された実例を14件詳述する。天明・天保の飢饉や流行疫病(疱瘡、麻疹、コレラ等)への対応と並行して、乱心者の社会的処遇、責任能力の鑑別問題、欠落(逃亡)との区別が論じられている。

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乱気徘徊村送り老人座敷牢

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