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浄閑寺に投げ込まれた遊女おけい

所在地東京都荒川区(浄閑寺)
年代不明
登場上州生まれの遊女おけい
出典私は幽霊を見た

どんな伝承か

新吉原に売られた遊女たちは大門の外へ出ることも許されず、病めば日陰の一室に押し込められた。上州生まれのおけいもその一人で、まだ十四、五で客を取らされ、血を吐いて地獄部屋へ移された。目はすでに見えなくなっていたが、観音が助けに来てくれると信じていた。夜更け、男衆はまだ息のあるおけいを戸板に乗せ、裏口から運び出して浄閑寺の投げ込み墓へ置いた。穴には白骨と死骸が折り重なっていた。哀れんだ男衆は、ほかの墓に供えられていた花を一輪、その胸元へそっと添えてやったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

私は幽霊を見た(東雅夫(編)・MF文庫ダ・ヴィンチ)

『私は幽霊を見た――現代怪談実話傑作選』は、東雅夫が編んだ怪談実話のアンソロジーで、メディアファクトリーのMF文庫ダ・ヴィンチの一冊である。平山蘆江・火野葦平・佐藤春夫・徳川夢声・遠藤周作・柴田錬三郎から石原慎太郎・新倉イワオ・稲川淳二まで、作家や文化人が自ら見聞きした幽霊や怪異を書いた文章を集める。目次には二十三篇と編者解説が並び、水木しげる・山田野理夫・桝井寿郎の座談「怪談詮議」や中岡俊哉「イタコの謎を追う」の抄録も含む。

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