教祖の耳に差さっていたイヤホーン
どんな伝承か
武蔵野市に住む五十代の主婦F子は、娘の交際や息子の休学、夫の不機嫌、自身の更年期障害に追い詰められ、よく当たると評判の教団を一人で訪ねた。弟子が丁寧に悩みを聞き取ったあと二階へ通されると、教祖は御幣を振りながら、娘の縁談も夫の立腹も次々に言い当てた。感謝の証はこの世では金しかないと言われ、F子はへそくりの八十数万円を包んで届けた。三度目の面談のとき、教祖の耳にイヤホーンが差してあり、何かを聞き取ってはメモを走らせているのに気づく。受付で話した内容が、そのまま流されていたのだった。
原典より
受付での問診がすべて教祖に流れていた。—— インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判)
『インチキ霊能力者にダマされるな』は、松林秀豪が著した霊感商法への警告の書である。著者のもとで行う「心霊110番」に寄せられた苦情相談をもとに、天国行きの切符や水子霊を持ち出す高額の請求、誓約書による責任逃れ、ドライアイスや映像を使った演出など、霊能相談をめぐる被害の手口を実例で示す。「こんな手口でダマされた」「霊能力とはどんなものか」「インチキと本物の見分け方」の三章に、ダマされないための十カ条とあとがきを添える。