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長命寺港の公衆トイレで引き返されるドア

所在地滋賀県近江八幡市(長命寺港)
年代現代
登場松谷みよ子
出典現代民話考 ― 偽汽車

どんな伝承か

一九八八年ごろ、夜に琵琶湖へドライブに行き、長命寺港で休んでいた時のこと。公衆トイレに入った若い男女三人が、叫び声を上げて飛び出してきた。ノックしても返事がないのでドアを開けようとすると、中から引っ張り返されるのだという。語り手の弟と友人が試しにドアを一つ引いてみると、十センチほど開いたところで強い力で引き戻され、皆そろって逃げ出した。気を取り直してお経を唱え、手を合わせてから引くと、ドアはすっと開き中には誰もいなかった。そのトイレでは以前、焼身自殺があったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年))

『現代民話考――偽汽車』は、松谷みよ子が編んだ『現代民話考』全十二巻の第三巻で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。鉄道開通のころ狸や狐が汽車に化けたという偽汽車の話、船幽霊や幽霊船など海の怪談、タクシーの幽霊など自動車や列車の怪談と笑い話を、全国の回答者の聞き書きや新聞・雑誌・書籍から集める。三章それぞれの冒頭に考を置き、話ごとに本文と分布を並べて地名・話者・出典を添える。

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