川の向こうから早くこいと呼ぶ死者
どんな伝承か
昭和五十二年二月十五日ごろのこと。父親が死ぬ間際に話したことである。夜、寝ていると川があり、その両岸をはさんで、先に死んだ妻や爺や婆が向こう岸に立ち、早くこいと言う。しかし父親は川を渡らずに引き返した。そして数日後にこの世を去ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。