トップ山形県の伝承小国町

河の向こうから手招きする死者

所在地山形県西置賜郡小国町
年代現代
登場佐藤義則、報告者
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

佐藤義則が書き留めた話である。某爺はすごく元気な人であったが、若いころ裸馬を走らせて背から振り落とされ、あっけなく死んだことがあるそうな。だが一日ほどしてから生き返って語るには、大きな流れの早い河の向こうに顔見知りの人たちが立ち並んで、某やあ、お前も来たのかあと叫び、手に手に来い来いの手招きをするのであった。そのうち叔父が前に来て、まだお前の来る所でないぞえときつく叫んで恐い顔で睨んだ。行こうか戻ろうか迷っているところに後ろから名を呼ぶ大声がして、はっと振り返った途端に息を吹き返した。夢に見た人々は皆近年に亡くなった人で、着物の様子まで言い当てたという。爺はその後二十年も長生きした。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)

松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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