祖父の死から四十九日泣き続けた孫
どんな伝承か
木曽郡福島町の話。つい先ごろのこと、隣のおじいちゃんが亡くなった。二歳くらいの孫が、その日から泣いて泣いて、夜になると泣ききるどころかひきつけるほど泣いていた。ところが四十九日を越えた途端、ぱたりと止まったという。孫が寝ていてもおじいちゃんがそばに来ていたのだろう、かわいくてたまらなかったのだろうと言われた。百か日にはまた同じように泣いたので、魂はあるものだと、その親が話していた。信州木曽興禅寺の住職が語った話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))
『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。