トップ > 福島県の伝承 > 三春町

特大の棺を選びに来た爺様

所在地福島県田村郡三春町
年代昭和四十年
登場婿弟子、遠藤登志子
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

昭和四十年頃、三春町のある葬儀屋での話である。寸法を間違えてばかに大きな棺桶を作ってしまった若い者が、親方に叱られるからと奥に入れて隠しておいた。そのことは忘れていたが、暮れの忙しい時期の大掃除で見つかり、「何だこりゃ、長持ちみたいな棺箱だ」と笑っていた。そこへ離れた村から人が来て、「おめえ様のところに大きい棺箱はあるか。ゆうべ死んだ爺様は人よりずっと大きくて三倍ほども太っていた。死ぬ前に『こっちの店にはある筈だ、奥の方にあるから買うて来い』と言って目を落とした。それで来た」と語った。四、五日前に店の間がたいそう騒がしかったのは、あの時、爺様が棺箱を探しに来たのだろうと親方は言った。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))

『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。

種別から探す

棺桶

三春町の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』の伝承