怪僧
どんな伝承か
官軍の隊士飯田某は、部下数人を連れて勝沼在の村々で潜伏する幕兵を捜索していた。夕方、森の陰に小さな荒れ寺を見つけて一泊を頼むと、僧に案内された部屋へ、甲府にいるはずの妻お高そっくりの女が茶を運んできた。声をかけても女は他人のように装って去っていったが、厨で生血のついた脚絆が見つかり、僧と女は縛り上げられて詮議を受けることになった。
原典より
官軍の隊士飯田某は、五六人の部下を伴れ、勝沼在の村から村へかけて、潜伏している幕兵を捜索していた。—— 日本の怪談(田中貢太郎・河出文庫・1985年(昭和60年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の怪談(田中貢太郎・河出文庫・1985年(昭和60年))
『日本の怪談』は、田中貢太郎の怪談を昭和四十五年桃源社刊『日本怪談全集』から抜き出した文庫本で、昭和六十年十二月に河出書房新社から発行された。「宝蔵の短刀」「八人みさきの話」など土佐の城下や村の話をはじめ、江戸・京・吉野などを舞台にした幽霊・狐狸・猿・魔物の話を、会話の多い語り口で収める。二十七篇の後に尾崎秀樹の解説を付し、高知に生まれた作者の生涯と怪談・妖異譚への傾倒をたどっている。