千鶴子・夕佳亭の千字文透視
どんな伝承か
明治四十三年四月十五日、熊本市長崎伊太郎の別邸夕佳亭で御船千鶴子の透視実験が行われた。立会者は井芹氏・清原氏・長崎茂平氏・今村氏・福来友吉の五人。千字文から選んだ文字を封じた包みや、財嚢に入れた任意の貨幣を透視させたところ、「遙遣求閑」「滿操逐」などの文字列や十銭三個・壱銭一個・二銭一個という貨幣の構成をことごとく的中させたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年))
『心霊と神秘世界』は、文学博士福来友吉が著し、昭和七年に人文書院から発行された心霊研究と仏教思想の書である。御船千鶴子・長尾夫人・三田光一らの透視と念写をはじめ、霊の幻化、念動、物質化など国内外の心霊現象を実験記録とともに論じ、後半では自我・神秘世界・霊と生命を真言密教や華厳の教えによって説く。全五編からなり、この本文は昭和五十七年に心交社が出した復刻版で、梅原正紀・井村宏次らの「解説研究編」を付している。