鉛管に封じた文字を読む
どんな伝承か
一月二十四日、福来友吉は小さな厚紙に文字を書いて鉛管の中に入れ、ハンダで閉じたものを三個つくって実験物とした。これはかねて作り置かれた数十個の中から任意に取り出したもので、封入した厚紙にどんな文字が書いてあるか福来自身にも分からない。一つずつ紙で包み、封じ目に認印を捺し、その封じ目を写真に撮って手元に留めたうえで番号を付し、多木のもとへ郵送した。一月三十日、森竹鐵子は皇首大・政回成・宜上助と答えた。鉛管を開くと厚紙の文字は皇首大・政回成・宜上功で、功を助と読んだほかは完全に的中していた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年))
『心霊と神秘世界』は、文学博士福来友吉が著し、昭和七年に人文書院から発行された心霊研究と仏教思想の書である。御船千鶴子・長尾夫人・三田光一らの透視と念写をはじめ、霊の幻化、念動、物質化など国内外の心霊現象を実験記録とともに論じ、後半では自我・神秘世界・霊と生命を真言密教や華厳の教えによって説く。全五編からなり、この本文は昭和五十七年に心交社が出した復刻版で、梅原正紀・井村宏次らの「解説研究編」を付している。