鉛管の中の文字を読み当てる
どんな伝承か
第二回の実験として、福来友吉は一月二十四日、小さな厚紙に文字を書いて鉛管に入れ、ハンダで閉じたものを三個用意した。かねて作り置いた数十個から任意に取り出したもので、中の文字は福来自身も知らない。一つずつ紙で包み、封じ目に認印を捺し、それを写真に撮って手元に残したうえで番号を記し、多木のもとへ郵送した。二月十二日に届いた報告によれば、森竹鐵子は一月三十日の午後六時二十分から七時にかけて、三個をそれぞれ二分半から三分ほどで透視していた。鉛管を開くと、功の字を助と読んだほかは完全に的中していた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
観念は生物なり(福来友吉・心霊・念写研究)
『観念は生物なり』は、福来友吉が著した心理学と心霊研究の論集である。観念と身体の関係、潜在精神と病気、夢、プランセット(自動書記)、狐憑病の伝染や尼寺のヒステリー、宮本武蔵の剣道などを論じ、明治四十三年以来十年間に接した御船千鶴子・長尾郁子・三田光一ら八人の通力者の透視と念写の実験を報告する。「観念と身体この関係」から「生命学と心霊研究」までの十四篇を収める。