見世物の熊娘が呑んだ蛇の憑依
どんな伝承か
著者が題目の信仰に入ったばかりで、四の橋の道場へ通い始めたころのこと。近所に見世物小屋がかかったので入ってみると、熊娘と呼ばれる十七、八の高島田の娘が、一尺五、六寸の生きた蛇を頭から平然と呑み込んでみせた。娘が蛇の頭をかみ砕いた瞬間、著者はふと蛇を哀れに思った。ところが後で分かったことに、そのときの蛇が著者に憑いていた。それからは嫌いだった物が食べたくなり、いくら腹に詰め込んでも満ち足りず、それでいて胃はなんともないという日が七日続いた。市原泰修の祈禱を受けて、ようやく元の自分に戻ったという。
原典より
すると熊娘と呼ばれる高島田に結った番茶も出花の十七、八歳の娘が一尺五、六寸の蛇を生きたままのを平気で頭から飲み込んでしまうのを見たのです。—— 心霊の開発 ― 神のしくみ(福田倉子・心霊修行・霊媒・1966年(昭和41年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊の開発 ― 神のしくみ(福田倉子・心霊修行・霊媒・1966年(昭和41年))
『心霊の開発 ― 神のしくみ』は、千葉で浄霊真手道場を開いた霊能者の福田倉子が、自らの霊的体験をまとめた本であり、昭和四十一年一月付の跋文を付す。気合術や法華行者・身延山の上人のもとでの修行、千鳥会の降霊会、霊媒として死霊や生霊、動物霊に向き合った事例、真手による浄霊と天福地蔵尊の由来などを記す。第一部「心霊へのみち」から第五部「神のしぐみと使命」までの五部に分け、あとがきと坂田武俊の跋文を置く。