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富士新田の猟師とクマの襲撃

所在地群馬県利根郡みなかみ町相俣富士新田
年代大正
登場石倉篤太郎、民俗研究者、富士新田生まれの猟師
出典村の奇譚 ― 里の遺風

どんな伝承か

石倉篤太郎さんは大正十一年、群馬県みなかみ町相俣字富士新田に生まれた。谷川岳の南麓にある寒村で、もとからの住民はいまや三、四戸しかない。若いころは木材を橇に載せて山から下ろす木馬曳きをし、戦時中は前橋の工場で働き、戦後も温泉のボーリングや旅館の番頭、国鉄の線路保守などをしながら、九十歳を過ぎるまで猟を続けた。晩年も役場の委託でイノシシの罠を掛けていたが、小仁田の畑で輪の罠を仕掛けている最中、近くの木の上にいたらしいクマに襲われ、顔の右半分と右腕をかじられて一か月ほど入院した。右目は少しつぶれ、腕には治療用の鉄棒が入ったままで、それを機に猟をやめたという。

原典より

狩猟罠「オス」を仕掛けていたころ誤ってオスに入り圧死した旅芸人自ら仕掛けたオスに敷かれて死ぬ「円次さんのことは聞いています」第7章「猿は猟師に命乞いをする」は本当かいまでは害獣になりさがる山中でサルの群れと遭遇するサルを…—— 村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年))

『村の奇譚 ― 里の遺風』は、民俗研究者の筒井功が平成三十年に著した民俗探訪記である。修験の里の石室、石風呂と焼き石湯、山中の贋金づくり、箕作りの集団や天幕部落、岩窟に暮らした非定住民、猿と猟師、氷室と風穴、産屋、墓制、安倍晴明の墓、狐憑きと犬神など、各地の村に残る習俗と伝承を、聞き取りと文献の両面からたどる。全十三章で、昭和三十年前後の高知市での見聞から説き起こし、「おわりに」では別の出版社で刊行が見送られた経緯を記す。

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