駆除されるサルと猿の黒焼き
どんな伝承か
群馬県谷川岳南麓生まれの猟師・石倉篤太郎は、みなかみ町役場から委託を受け七年間サルの見回りを続け、平成二十六年夏、九十一歳のときクマに顔と右腕を襲われ負傷するまで駆除に従事した。サルは殺すことに抵抗を覚える猟師が多く、神の使いとして神聖視する文化も存在したためできるだけ殺さないようにしていたという、野生動物と人間の関係の変化を伝える記録。
原典より
山中でサルの群れと遭遇するサルをあがめる人びと猿神信仰の名残りサルの哀しみ第8章 野生動物雑記カモシカは激増しているシカだらけの国道罠にかかったイノシシ—— 村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年))
『村の奇譚 ― 里の遺風』は、民俗研究者の筒井功が平成三十年に著した民俗探訪記である。修験の里の石室、石風呂と焼き石湯、山中の贋金づくり、箕作りの集団や天幕部落、岩窟に暮らした非定住民、猿と猟師、氷室と風穴、産屋、墓制、安倍晴明の墓、狐憑きと犬神など、各地の村に残る習俗と伝承を、聞き取りと文献の両面からたどる。全十三章で、昭和三十年前後の高知市での見聞から説き起こし、「おわりに」では別の出版社で刊行が見送られた経緯を記す。