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鏡小山の氷室天神社わきに埋められた氷の穴

所在地高知県高知市鏡小山(氷室天神社)
年代平成二十三年頃(伝承は近世)
登場谷川輝夫さん
出典村の奇譚 ― 里の遺風

どんな伝承か

高知市鏡小山の氷室天神社について、地元の谷川輝夫さん(一九三七年生まれ)は、手箱山から運ばれてきた氷をいったん神社わきの穴に納め、そこからまた城下へ運び直したと伝えられていると語った。その穴は昭和二十年代の初め、いまの道路を通す工事の際に、いわれを知らない工事の者たちが砂利を詰めてふさいでしまったと、年寄りが話していたという。小山は高知城の西北西十キロほどにある特に冷え込む土地で、十六世紀末の長宗我部地検帳にはこの神社がすでにヒムラ天神の名で見える。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年))

『村の奇譚 ― 里の遺風』は、民俗研究者の筒井功が平成三十年に著した民俗探訪記である。修験の里の石室、石風呂と焼き石湯、山中の贋金づくり、箕作りの集団や天幕部落、岩窟に暮らした非定住民、猿と猟師、氷室と風穴、産屋、墓制、安倍晴明の墓、狐憑きと犬神など、各地の村に残る習俗と伝承を、聞き取りと文献の両面からたどる。全十三章で、昭和三十年前後の高知市での見聞から説き起こし、「おわりに」では別の出版社で刊行が見送られた経緯を記す。

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