蛇が化けた七本脚の蛸
どんな伝承か
越後国の出雲崎では、蛇が化けてなった蛸はみな脚が七本だと言われた。郷土の奇談には、蛇が海辺に出て尾を石に打ちつけて数本に裂き、海に入ると頭がしだいに膨らんで蛸のようになるが、脚は七本より多くはならない、とその変わりようが記されている。八本脚の蛸は食べてよいが七本脚は食べるなという禁忌は諸国にあり、蛸を食って死んだと歌う民謡にもその意味がこもっているようだと筆者は述べる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
講座日本風俗史別巻 妖異風俗((講座日本風俗史 別巻)・日本風俗史・民俗)
『講座日本風俗史別巻 妖異風俗』は、『講座日本風俗史』の別巻として、複数の執筆者が妖しく異様な風俗を論じた巻である。淫祠と性の祭礼、戦後の新興宗教、性にまつわる迷信、妖術・忍術・奇術、憑きものと特殊家系、心霊術と催眠術、異類との婚姻、性と怪異の関わりを、古典の随筆や各地の報告、事件の記録から取り上げる。九つの章に分け、終章「日本妖異風土記」では関東から九州・沖縄までの怪異譚を地方別・県別に掲げる。