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痰の紙を拝ませた寝行の生き神

所在地新潟県新潟市附船町
年代昭和
登場覚吉、佐々木常太郎、被害者、邪教信者、取締当局、生き神を名乗った祈祷者、報告者
出典邪教に迷はされた人々

どんな伝承か

新潟市の近くの附船町に、神棚を構えて祈祷を行う生き神を名乗る男がいた。自分は神であり、病も災難も人の事情も一切見通せると称し、常に二枚重ねの夜具にくるまって寝ており、これを寝行と呼んでいた。神なのだから働きもしない。全国から集まる信者が病を訴えると治してやると言うだけで、謝礼は心持ちだという。喉が悪いらしく絶えず痰を吐いては紙に取り、その紙を信者は押しいただいた。舐めれば病が治ると信じていたのである。裏では、家に不幸が続くのは田地と性が合わないからだと言って信者の田を自分名義に書き換えさせ、わずかの間に二、三万坪を手に入れていた。

原典より

* ドン底の魔手(天×教)* 妻を殺したもの* ひ×のみちに入つて死んだ東京府会議長二、精神障碍を受けたもの* 迷信の極まるところ(扶×教)* 邪信と母親の間に迷ふ女(天×教)* 哀しき視霊者(生××家)* 妖言と妄信と…—— 邪教に迷はされた人々(好村春基・浅野研真ほか編・新興宗教・邪教批判) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

邪教に迷はされた人々(好村春基・浅野研真ほか編・新興宗教・邪教批判)

『邪教に迷はされた人々』は、新興宗教や祈祷・迷信に惑わされて被害を受けた人々の実話を集めた本である。ひとのみち・天理教・大本教などに絡んで、病人が医者から遠ざけられて死んだ話、精神を病んだ話、教主や行者から暴行を受けた話、家庭や財産を失った話を、遺族や民生委員の手記、『大法輪』昭和十一年の誌上報告などから収める。被害を医療妨害・精神障碍・人命・暴行危害・家庭破壊・物質的損害・一家没落・其の他の八類に分けて並べる。

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