罪人引き廻しの道とされた松原通
どんな伝承か
京都の松原通には、江戸時代に罪人を引き回したという言い伝えがある。土居(1996)はこの伝承を手がかりに、昔の市街の南の外れを通るこの道が、のちに広がった市街の東と西、洛外に置かれた刑場へ向かう『死出の道』との境目の役割を担っていたと論じた。場所のイメージを境界という見方から読み解いた例として挙げられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
怪異の類型と分布の時代変化に関する定量的分析の試み(鈴木晃志郎・于燕楠・E-journal GEO・2020年(令和2年))
『怪異の類型と分布の時代変化に関する定量的分析の試み』は、鈴木晃志郎と于燕楠が著し、二〇二〇年の『E-journal GEO』第十五巻第一号に載った調査報告である。明治末と大正初めの富山県の新聞連載怪談を再編した『越中怪談紀行』と、二〇一八年にネットで集めた富山県内の怪異譚とを比べ、怪異の類型と出没地の分布が約百年でどう変わったかを統計とGISで分析する。研究目的、研究の展望、研究方法、結果と考察の四章とおわりに、注と文献表から成る。