築城基地の外来宿舎に出る幽霊
どんな伝承か
航空自衛隊築城基地(福岡県築上郡椎田町)の補給隊需品倉庫は、昭和四十二年末までは外来用宿舎だったが、幽霊騒ぎから倉庫に転用された。発端は三十六年七月、宿泊した空幕幹部が「男の幽霊が宿舎にいて、じっとこちらを見ているので一睡もできなかった」と洩らしたことで、以後「布団の中へもぐり込んで来て冷たい手で抱きつかれた」などの目撃が相次いだ。監理部の久間三曹は白いコートの女を見、松本三曹は相手の息づかいを聞き、小島三曹は幽霊が胸に馬乗りになったという。基地司令が地元の神主を招いて三度も祓いをしたが、女や水兵、黒い人影となって出没した。
原典より
ベッドのそばに、手足ははっきり見えないが、白いコートを着た女が立っている。—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。