山川夫妻の死とカルマの現れ
どんな伝承か
著者は山川夫妻の生死をカルマ(業)の現れとして読み解く。すゑ子も山川の姉も書家であり、血筋を引くのとは違って人格がそっくり移っていくようで、これほどの好例はないという。山川が死んでから妻の子宮に癌ができることは世間にいくらもあり、二人の関係にも何か深いものがあるはずだと述べる。また通夜の深夜に入れ歯が外れたのは、当人が何か言いたくてわざと顎を動かしたのではないか、死後の世界の茫漠たる静けさの中で彼は何かを感得したのではないか、カルマのことを詳しく告白するのはその時ではないかと想像している。山川夫妻が不仲だったのも、カルマの現れ方の一つだったのかもしれないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊界五十年(長田幹彦)
『霊界五十年』は、長田幹彦が自らの心霊体験を一人称でつづった随筆集である。霊媒亀井三郎の実験に立ち会った話に始まり、大正十四年に東京中央放送局で見た変死した技師の霊、自殺者の霊、神隠し、心霊写真、死者の霊との交わりなど、長年にわたって見聞きした出来事を語る。「亀井霊媒の実験」「放送局の幽霊」「霊界夜話」「幽霊のキスマーク」などの短い章を連ね、心霊研究の知人や医師との問答を多く交える。