老女中と連れ立つぽんたの霊
どんな伝承か
ぽんたの霊を見るようになってから著者を最も深く動かしたのは、霊界における時間の経過の問題であった。父の霊はいつも同じ姿で現れる観念的な存在だったが、ぽんたはそうではなく、現れるときには何らかの因縁的な条件が加わってくる。生前ぽんたが慕っていた老女中のおえんと一緒に来ることがあり、おえんに聞くとこのごろよくぽんたの夢を見る、ふいに思い出すこともしきりだという。おえんが月に何度か浅草の観音へ参ると、ぽんたも同じように参り、仲見世で出会ったこともよくあった。梅園で一緒にしる粉を食べたこともある。仲せいという天ぷら屋では、主人も番の女中も下足番も、おえんが客と二人連れで上がって海老と銀宝を食べたと証言した。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊界五十年(長田幹彦・昭和中期~後期(推定1960年代~1970年代))
霊媒実験と透視(霊界五十年)/放送局・邸宅の幽霊/自殺者の霊と幽霊屋敷/作家長田幹彦の心霊体験/明治〜昭和の心霊交遊