郁子夫人をまねた中学生川崎進
どんな伝承か
雑誌『心理時報』に発表された千里眼の可能者の一人で、門脇鼎がまとめた名簿の十番目に挙がる十六歳の川崎進。岡山県邑久郡美和村の大字須恵村に住む中学校の生徒だった。千里眼を得た動機は、丸亀の長尾郁子夫人をまねたことだとされる。著者は、千鶴子と郁子の評判が広まると四方に霊能者が勃興したことを示すため、この集計を引いている。名簿には年齢・住所・動機だけが記され、どのような透視をしたかは書かれていない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊哲学の現状(高橋五郎・1919年(大正8年))
『心霊哲学の現状』は、高橋五郎が大正八年に著した心霊研究の概説書である。英国のロッジが戦死した子レイモンドの霊と交わした冥界通信をはじめ、欧米の交霊術と霊媒の実例を訳して紹介し、日本の催眠術と千里眼の流行、御船千鶴子・長尾郁子の事件、霊光や念写までを論じる。篇と章に分け、心霊哲学とキリスト教、クリスチャン・サイエンス、淘宮術との関係や、太霊道など国内の霊術諸派も取り上げ、ところどころに評註を添える。