角田章次の千里眼
どんな伝承か
『心理時報』の千里眼可能者名簿の二十三番目に、角田章次(二十五)がある。住所は栃木県河内郡石橋町、職業は大工職と記され、動機の欄はただ「偶発的」とある。催眠中の暗示や模倣、信仰を動機とする者が大半を占めるなかで、偶発的に能力を現したとされるのは名簿中この一人だけである。ほかに動機「不詳」とされる者も数人あり、当時の報告がいかに雑多なものであったかがうかがえる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊哲学の現状(高橋五郎・1919年(大正8年))
『心霊哲学の現状』は、高橋五郎が大正八年に著した心霊研究の概説書である。英国のロッジが戦死した子レイモンドの霊と交わした冥界通信をはじめ、欧米の交霊術と霊媒の実例を訳して紹介し、日本の催眠術と千里眼の流行、御船千鶴子・長尾郁子の事件、霊光や念写までを論じる。篇と章に分け、心霊哲学とキリスト教、クリスチャン・サイエンス、淘宮術との関係や、太霊道など国内の霊術諸派も取り上げ、ところどころに評註を添える。