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白装束で縁結びの神を装った寝太郎

所在地徳島県三好郡
年代伝承(口承)
登場寝太郎、昔話の主人公
出典幻視する近代空間 ―迷信・病気・座敷牢、あるいは歴史の記憶

どんな伝承か

徳島県三好郡に伝わる「物臭寝太郎」の昔話。怠け者の寝太郎は、長者の婿に収まろうと一計を案じた。夜になると白装束に身を包み、火をともした提灯を結わえた鶴を抱えて松の木に登り、出雲の縁結びの神のふりをして、隣の寝太郎を養子に迎えなければ長者の家は絶えるぞと大声で告げ、鶴を闇の中へ放したという。こうして寝太郎は長者の婿になった。膏取りや血取りが出てこない怠け者話の一つで、白装束で神を装う同じ型の話は遠く宮城県と秋田県にもある。白装束の者が恐れではなく神として畏れられている例とされる。

原典より

「白装束」になった寝太郎は、夜、火を灯した提灯を結びつけた鶴を抱えて松の木に登り、「出雲の縁結びの神」になりすまし、…—— 幻視する近代空間 ―迷信・病気・座敷牢、あるいは歴史の記憶(川村邦光・1989年(平成元年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

幻視する近代空間 ―迷信・病気・座敷牢、あるいは歴史の記憶(川村邦光・1989年(平成元年))

『幻視する近代空間 ―迷信・病気・座敷牢、あるいは歴史の記憶』は、川村邦光が近代日本の民衆の心性をたどった論考で、あとがきは一九八九年十二月の日付である。明治の「血税一揆」の流言、トラホームと〈迷信〉、狐憑きと精神医学、「脳病」「神経病」、座敷牢と精神病者監護法、芦原将軍の誇大妄想と出口なおの神がかり、祖先教と靖国による霊魂の管理を、新聞記事や民話、医学書、調査報告から読み解く。はじめにの後に三部と終章を置き、あとがきで結ぶ。

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