祝儀帰りの折箱を食べた狐
どんな伝承か
昔の田舎の祝儀は、花嫁が夕方に来てから夜明け近くまでご馳走と酒が続き、帰りはすっかり遅くなった。酔って鯛の折箱やイカの引き出物を提げて駅のほうへ来ると、それを狐に食べられてしまったという話を語り手は聞いた。昔はそういう狐もいたのかもしれないという。
原典より
酔っ払ってね、ご馳走の鯛の折箱とかイカの引き出物とかぶら下げて駅の方に来るとね、食べられたっていう話は聞きました。—— 久喜市史 民俗編――伝説・世間話(久喜市(編)・久喜市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
久喜市史 民俗編――伝説・世間話(久喜市(編)・久喜市史)
『久喜市史 民俗編――伝説・世間話』は、久喜市の市史の民俗編から、伝説と世間話を中心とする節を収めたものである。御陣山公園の龍や大蛇、吉羽の天神様の池のヌシといった伝説と、狐やムジナに化かされた話、天狗や河童、人魂の話、明治四十三年と昭和二十二年の大水の話などを、話者の地区と頭文字を添えて載せる。世間話は動物・妖怪・化物、社寺・小祠等、事件・事象、その他に分け、続く民俗知識等では俗信を、土地の話では久喜という地名の由来の説を記す。