黄金の在処を告げる筮者の答え
どんな伝承か
『視聴雑録』という書物に、昔、江戸の浅草に住んでいた商人某が黄金を失い、筮者を招いて占わせたという話が載っている。筮者は、この金は決して外に求めてはならない、恐らくは一家の中にあるだろう、もし一家を探して見当たらないときには家の外に求めよ、と告げたという。これでは百発百中に相違なく、卜筮がよく当たるというのはこの類の話であろうと評されている。卜筮には臨機応変の判断が多いことの一例として引かれた条である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
迷信の諸相・宗教の真相(井上円了・明治(妖怪学))
『妖怪博士』井上円了による『迷信の諸相・宗教の真相』。迷信を道理に背くことを誤って信じる心理と定義し、妖怪学の立場から全国を巡遊して各地の迷信を実地に報告・批判する(迷信打破)。