人類三分の二の絶滅を説いた立替の予言
どんな伝承か
大正八年、太霊道は翌年に控えた恵那大本院の開院を前に多額の資金を必要としており、勢いを増す大本教に神経をとがらせていた。大本教は、二、三年のうちに世の立て替え立て直しを行い、神の力で人類の三分の二を滅ぼすという予言を盛んに広め、国民に大きな不安を与えた。家財を処分して立教の地である綾部へ移り住む人が相次ぎ、大衆の献金を元手に大本教は次々と神殿を建てた。一方、東京の本院しか持たない太霊道には大本教についての問い合わせや脱会が相次ぎ、守平は大本教幹部との会見を画策したという。
原典より
大衆からの献金による潤沢な資金をバックに、やつぎばやに神殿を建立する大本教。—— 霊術家の饗宴(井村宏次・井村宏次・霊術研究・1983年(昭和58年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊術家の饗宴(井村宏次・井村宏次・霊術研究・1983年(昭和58年))
『霊術家の饗宴』は、井村宏次が一九八三年に著した近代日本の霊術家の歴史である。明治から昭和初めにかけて、気合術・催眠術・霊子術などで民衆の病や苦しみを救おうとした霊術家たちの運動を、当時の新聞記事や刊行物、関係者の家族への取材をもとにたどる。プロローグと六章、エピローグからなり、浜口熊嶽、桑原天然、福来友吉と千里眼事件、太霊道の田中守平を章ごとに取りあげ、霊術ブームと取締法による衰退までを描く。