五十万人を集める少林山のダルマ市
どんな伝承か
関東のダルマ市の代表は、群馬県高崎市鼻高町の少林山達磨寺で開かれる高崎ダルマの市である。七草まつりと称して正月六日の午後から七日にかけて市が立ち、臨時列車や貸切バスが乗りつけて、人出は昭和三十三年に三十万、三十四年に四十万、三十五年に五十万と年ごとに増えた。ふだんは田んぼの中のさびしい寺だが、この時ばかりは参拝客が長い列をなし、百五十から二百軒のダルマ屋が十数万個を売りさばく。高崎ダルマは全国の産額の七割を占めると新聞は報じていたという。
原典より
ここでは七草まつりと称して正月六日午後から七日にかけてダルマ市が開かれ、いわゆる高崎ダルマ。—— 現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。